色彩検定は独学できるの?1級2級3級のおすすめ勉強方法や勉強時間まで徹底解説!
「色彩検定ってどんな資格なの?」
「色彩検定は独学でも合格できる?」
色彩検定に興味がある方は、このような疑問を持つのではないでしょうか。
この記事では、色彩検定とは何か、色彩検定の勉強法、色彩検定合格に必要な勉強期間などについて解説しています。
また、独学での勉強に不安を持っている方におすすめの方法もご紹介しますよ。
色彩検定について詳しく知り、ぜひ合格を目指していきましょう。
色彩検定は独学で合格できるかについてざっくり説明すると
- 色彩検定は独学でも合格が可能な資格
- 勉強法としては、一度目テキストをさらっと全体を読み進め、二回目にはしっかり内容を理解しながら読む「2回読み」がおすすめ
- 色彩検定の合格ラインは70%前後である
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色彩検定の概要
色彩検定とは、色彩に関する知識を理論的かつ体系的に学ぶことができる検定です。検定に合格することで得た知識は、仕事でのプレゼン、自宅のインテリア、ファッションなど仕事にもプライベートにも役に立ちます。
そのため、ファッション関係の方以外にも、Webデザイナー、印刷業、広報の方など、幅広い職種の方が受検しています。
色彩検定の級ごとの内容
色彩検定は1990年から実施されており、国家資格ではないものの、文部科学省が後援する公的な資格です。
色彩検定には3級、2級、1級、UC級の4種類があります。
3級は初めて色彩について学ぶ人向けです。光と色の関係、色の分類と三属性、配色イメージなど、色彩の基本的なことを学びます。3級で学んだ基本は2級以降にも出題されるため、3級を勉強することは非常に大切です。
2級は、色のUD(ユニバーサルデザイン)、証明、ビジュアル、景観色彩など、3級の内容をふまえながらより専門的な内容となっています。
1級は、2級と3級で得た知識を前提とし、色彩と文化、色彩調和論、色彩とビジネス、ファッションビジネスなどがあり、色彩を使うプロフェッショナルになりたい人が受験します。また、1級では実技試験もあります。
UC級のUCとは「色のユニバーサルデザイン」のことを言います。色覚に関する障害を持っている方や高齢者の方などの特性を理解し、そのような方々が色彩に関して日常生活で支障をきたさないよう配慮できる能力が問われます。
色彩検定は、他の色彩系資格と比較すると難易度は低めの資格で、合格ラインは各級とも70%前後です。
色彩検定試験の概要
試験の実施日は、3級と2級は6月と11月、1級は一次試験が11月、二次試験が12月、UC級は6月と11月となっています。
試験形式は、3級がマークシート式で試験時間は60分、2級はマークシート式で一部が記述式、試験時間は70分間です。
1級は1次試験がマークシート方式で一部実技、試験時間は80分です。二次試験は記述方式、一部実技で、試験時間は90分間です。
UC級はマークシート方式で一部記述式、試験時間は60分です。
また、受験料は、3級が7,000円、2級が10,000円、1級が15,000円、UC級が6,000円となっています。
色彩検定は、インターネット、郵送、店頭で申し込むことができます。申し込むと、受験日の10日くらい前には受検票が届きます。
試験はエリアに分かれており、北海道エリア、東北エリア、関東エリア、甲信越エリア、北陸エリア、東海エリア、近畿エリア、中国エリア、四国エリア、九州エリア、沖縄エリアがあります。
色彩検定は、日本どこでも受験できる資格です。
色彩検定は独学でも合格可能?
色彩検定の合格ラインは、各級で70%ほどであり、難易度は低めです。そのため、独学でも合格することも十分可能な検定です。
ただし、1級は実技試験が含まれており、2級、3級よりも発展的な内容になっています。いきなり1級を取得するのはかなり難しいでしょう。
いきなり1級を受験するのではなく、まずは2級か3級を取得することを目標にすることがおすすめです。
色彩検定の合格率
色彩検定の合格率は、他の色彩系検定と比べるとどのような差があるのでしょうか。カラーコーディネーターと比べたものが以下の表です。
合格率 | 1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|
色彩検定 | 39.6% | 77.4% | 76.9% |
カラーコーディネーター | - | 60.7%(アドバンス) | 80.2%(スタンダード) |
出典
この表からわかるように、色彩検定は他の色彩系検定と比べると、合格率は比較的高い検定なのです。
独学で合格するのに必要な勉強時間
色彩検定は合格率が比較的高い検定ですが、独学で合格するにはどのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか。
級によって必要な勉強時間は変わりますが、色彩検定3級の場合は、一ヶ月程度で合格が可能です。3級を一ヶ月で合格したければ、毎日1時間ほど勉強すればよいでしょう。
ただし、最も大切なのは「色彩検定に合格するのに必要な知識量があること」です。
丸暗記して試験が終わったら忘れるのではなく、今後も知識が定着するような勉強方法が必要です。また、それぞれに合った勉強時間で学習を続けましょう。
色彩検定1級の勉強時間
色彩検定1級を独学で勉強し合格するには、どのくらいの勉強期間が必要なのでしょうか。合格した方の中には、試験の一ヶ月前から勉強を始めた人もいます。
しかし、その方は事前に色彩検定3級に合格し、カラーコーディネーター2級の勉強もしていた方です。
人によって知識量や状況が違うため、全ての人が色彩検定1級を一ヶ月で合格できるとは限りません。この一ヶ月という勉強期間は、あくまでも参考・目安として捉えてください。
独学合格を目指すメリット
色彩検定を独学合格することを目指すと、どのようなメリットがあるのでしょうか。通信講座や資格スクールと比べたときのメリットをご紹介します。
比較的低コストで勉強出来る
資格試験を独学で勉強する一番のメリットは、費用があまりかからないことでしょう。
独学で必要なのは、参考書・問題集・過去問を買うことだけです。
通信講座はこれら参考書・問題集・過去問に加えて受講料がかかることと比べると、独学で費用を抑えて勉強できることは大きなメリットです。
さらに、自分のペースで学習を進めることができるため、仕事や他の予定との両立がしやすく、無駄な時間を削減しながら効率的に試験対策を進めることが可能です。
また、独学であっても、出題傾向など試験に必要な情報はインターネットで十分情報収集ができます。独学だからといって合格できないわけではないのです。
自分のペースで勉強が可能
色彩検定の試験内容には、暗記が必要な分野が多々あります。
例えば「色の知覚」という分野では、細胞の種類の用語を覚える必要があります。
その他にも、3級は色彩検定において基本となるものばかりが出題されます。特に「色の表示」については必ず覚えましょう。
公式HPで例として問題練習が載っていますので、解いてみて3級のレベルを調べてみるのもよいですね。
また、1級の二次試験で出題される色の表示でも暗記が必要です。
そのため、色彩検定は、コツコツ暗記をしながら勉強を続けていけば、合格できる可能性が高くなる検定だと言えます。
色彩検定は、ファッションやインテリアなどに興味がないという方でも楽しめる内容になっています。
地道にコツコツと物事を続けることができるという方、暗記が得意だという方は、取得を目指してみてもよいかもしれません。
色彩検定を独学で目指す際のデメリット
色彩検定を独学合格することを目指すメリットを二つご紹介しましたが、一方でデメリットもあります。
しかし、デメリットといっても工夫次第では問題なく勉強を続けることができますので、独学での合格は十分目指せます。
学習管理を徹底する必要がある
独学の場合、試験日程から逆算して勉強スケジュールを立て、その通りに勉強していかなければなりません。
特に、働きながら検定合格を目指す場合、一度でもスケジュール通りに勉強できないと、その後のスケジュールが大幅に狂ってしまうため、学習管理は徹底して守る必要があるでしょう。
また、独学では問題を解くことが少なくなりがちなので、演習不足になってしまうこともあります。
しかし、これらの点を意識し、無理のないスケジュールを立て、問題集を多く解くことを意識すれ問題ありません。
モチベーションを保つのが大変
独学のデメリットとしてよくあるのがモチベーションを保てないということです。
勉強する気力がだんだん失われていくために、最終的には挫折してしまうことがよくあります。
独学で合格を目指したいのであれば、試験日程を考慮して勉強に割ける時間を設定し、しっかり勉強スケジュールを立てる必要があります。
無理なスケジュールにすることでもモチベーションが下がりがちですので、確実に守れるスケジュール作りを心がけましょう。
色彩検定の独学が向いている人の適性
色彩検定を独学で勉強するのが向いている人はどのようなタイプの人でしょうか。独学が向いている人の例をご紹介します。
他の色彩系資格を持っている人
カラーコーディネーターや色彩士検定といった他の色彩系資格を勉強したことがある人は、色彩検定は取りやすいでしょう。
例えば、カラーコーディネーターの試験内容は色彩検定の試験内容と重複する部分もあります。
カラーコーディネーター検定試験は色彩の知識を仕事に活かすこと、色彩検定は色彩の知識を仕事、インテリア、ファッションなどにさまざまな分野で活かすという目的があります。
目的は違えども両方とも色彩について知識を得るための資格ですので、カラーコーディネーターの勉強をしたことがある方には、色彩検定は取得しやすいでしょう。
独学で難関試験に合格したことのある人
色彩検定よりも難易度が高い試験に合格したことがある方にとって、色彩検定の内容は易しく感じることが多く、合格しやすいと言えます。
偏差値で言うと、色彩検定は最も受験者が多い3級で40ほどです。偏差値40以上の検定試験に合格したことがある方は、自分に合った勉強法をすでに理解している場合が多いため、色彩検定の勉強も問題なく進めることができるでしょう。
色彩検定の独学におすすめのテキスト
ここからは、独学でおすすめのテキスト・参考書・問題集・過去問についてご紹介します。
3級は色彩学の基礎知識が出題されます。この基礎知識は他の級でも出題されるため、初学者でかつ時間に余裕がある方は、3級のテキストから勉強し、基礎固めをすることをおすすめします。
色彩検定公式テキスト
色彩検定の試験は公式テキストから出題されるため、テキストはA・F・T(色彩検定協会)公式のものがよいでしょう。
公式のテキストには、『色彩検定 公式テキスト 3級編(2020年改訂版)』があります。
こちらは最新の試験情報が掲載されているものです。過去のテキストを間違えて買わないようにしましょう。
テキストを選ぶ際の注意点
先に述べたように、独学をするときには公式のテキストで勉強する方が安心です。
一方、色彩心理やPCCS(Practical Color Co-ordinate System:日本色研配色体系)について勉強するときには、公式テキスト以外のものの方が役に立つという声もあります。
まずはさまざまなテキストに目を通し、自分が勉強しやすいと思ったもので勉強を始めるのがよいでしょう。
最新版のテキストは必須
先ほども述べた通り、試験内容は変更されることがあるため、最新版のテキストで勉強するのがおすすめです。
また、最新の試験内容は、最新版のテキストだけではなく、色彩検定の公式HPで定期的に確認するのもよいでしょう。
アプリを使った勉強法もある
最近では、色彩検定の試験勉強ができるアプリも登場しています。例えば、オンスク.JPの「色彩検定3級 試験対策問題アプリ」というものがあります。
このようなアプリを使っての勉強もおすすめできる方法です。アプリでなら、隙間時間ができたときに気軽に勉強することができます。仕事や家事で忙しい方にピッタリの勉強法です。
独学での勉強方法
人によって勉強方法はさまざまですが、ここでは独学をする際におすすめの勉強方法を具体的にご紹介します。
試験日当日までの日程調整をする
独学で勉強を始める際には、まず試験日までどのくらいの期間があるのか考えましょう。試験までの期間がわかったら、平日に勉強できる時間、休日にできる時間を設定します。
例えば、試験まで半年ほどあり、一日の勉強時間は多くなくてもよいという方は、平日は毎日一時間勉強し、休日は三時間勉強するといった具合です。
また、毎日の勉強時間を設定するときには、自分の生活リズムに合ったスケジュールを立てましょう。無理やり勉強時間を設けてしまうと、生活に支障が出たり体調に悪影響が出たりしかねません。
定期的な休憩時間を確保することも重要です。適度な休息をとることで集中力を保ち、疲れを溜めずに効率的な学習が可能となります。
インプットが大切
色彩検定では、単純な暗記も必要です。問題集に取り組む際も、問題文を暗記するくらいがおすすめです。
また、色彩検定では配色パターンで用いられる主な色、そこから連想できる色など覚えなければならないものがたくさんあります。
勉強をする際には、暗記に力を入れるようにしましょう。
テキストを読み進める
テキストは「2度読み」、つまり2回読むことがおすすめです。
一度目は、さらっと読むだけにして最後のページまで目を通します。そうすることによって色彩検定試験の全体的な雰囲気を掴みましょう。
そして二度目は、内容をしっかり叩き込み、細かいところまで読んで覚えていきます。
繰り返し読むことが大事
先ほども述べた通り、まずはテキストを読んでどのくらいの分量があるのかを知ることがおすすめです。
一度目は全体像を掴むために読み、二回目には内容を理解するために読むという方法で進めていくため、テキストは何度も読むことが大切なのです。
過去問・単語帳での勉強も必要な可能性がある
テキストを読むだけではなく、過去問を解くことで問題に慣れることも重要です。過去問を解くことで知識が定着しやすいというメリットもあります。
また、単語帳を使っての勉強も必要です。色と慣用句を一致させるという「慣用色」という分野は3級、2級では必ず出題されます。その「慣用色」を勉強するための「慣用色単語帳」というスマホ用のファイルはおすすめです。
2・3級のダブル合格を目指すと勉強方法は変わる?
色彩検定では、2級・3級を併願受験することができます。
色彩検定2級の内容は3級の色彩知識があることが前提となっています。そのため、2級に合格したい方は、3級の勉強をしっかりすることで2級に合格する可能性が高くなります。
初学者でいきなり2級、3級両方の合格を目指す方もいるでしょう。その場合、勉強を始めたばかりの頃はどの問題も解けないかもしれません。
一つの級を受けるのと二つの級を受けるのでは、勉強時間や勉強方法が変わるため、併願受験をする方は注意が必要です
ある程度テキストを読んだら過去問を解いてみると、内容を覚えることができることもありますので、内容がわからずつまずいてしまったときには、過去問を解いてみましょう。
色彩検定資格取得のメリット
級によって違いはありますが、色彩検定は時間をかけて勉強をしなければならない資格です。簡単には取れない資格ですが、実際に資格取得した場合どのようなメリットがあるのかご紹介します。
独立の際に役立つ可能性がある
色彩検定資格は、仕事をするときに役立つ可能性が高い資格です。
特に、ファッション業界、美容業界では色彩感覚が重要になってくるため、色彩検定は役に立ちます。
このような業界で働き、独立をする場合にも色彩検定で得た知識を活用することができるでしょう。
特に、色彩検定1級で行われる実技試験の内容は、実際に独立して働く場合に活かせる可能性が高いと言えます。将来的に独立を考えている方は、1級を目指すことをおすすめします。
将来性がある
色彩検定は生涯学習の一環として国から後援されている資格です。そのため、今後も需要が高まると考えられます。
また、色彩検定は将来性がある資格だとも言えます。色彩検定は、2018年にユニバーサルデザインの普及のため「UC級」を新設しました。色彩検定は社会の多様化に柔軟に対応している資格であるため、将来性が高い資格であると言えるのです。
色彩検定にダブルライセンスは無い
ダブルライセンスとは、同じくらいのレベルの資格二つを仕事で活かすことです。例えば行政書士と宅建士、社会福祉士と精神保健福祉士などです。
色彩検定にはダブルライセンスになる資格は存在しません。また、色彩検定は国家資格ではありません。そのため、色彩検定を取得しても役に立たないのではないかと不安になる方もいるでしょう。
しかし、色彩検定は文部科学省が後援している検定で歴史も古いことから社会的な認知度が高く、信頼性がある検定です。
色彩検定に合格した人の年収
色彩検定に合格した人は、どのくらいの年収になっているのでしょうか。
色彩検定資格を持っている方が多いアパレル店員とネイリストを例に、平均年収を見てみましょう。
アパレル店員の場合、300万円~400万円が平均年収です。これは一般店員の年収であり、店長やエリアマネージャーなど上の立場になると、年収は500万円以上になることも可能です。
ネイリストの年収は、20代が200~240万円、30代では300~360万円が一般的です。ネイリストはサロンに勤める場合、独立する場合と人によって状況が違うため、一概には言えませんが、平均するとこのくらいの額になります。
アパレル店員もネイリストも、特に高い年収だとは言えませんが、色彩検定によって得た知識でお客様に最適なサービスを提供できれば、出世をしたり独立ができたりして、さらなる年収アップが期待できるでしょう。
色彩検定は独学で合格できるかについてまとめ
色彩検定は独学で合格できるかについてまとめ
- 色彩検定の問題は公式テキストから出題されるため、公式テキストで勉強するのがおすすめ
- 色彩検定は暗記が必要になる部分が多い
- 色彩検定は3級で出題される色彩の基礎的な知識が重要であるため、2級以上を受けたい方はまず3級の勉強をするのがおすすめ
色彩検定は独学で合格することができるのかについて解説しました。
色彩検定は難易度が比較的低い検定であるため、独学で合格することは十分可能です。
特に、ファッションやデザイン関係の仕事に就きたい方は色彩検定で得た知識を仕事に活かすことができるため、取得がおすすめです。
色彩検定は文部科学省が後援している資格であるため、就職・転職の際のアピールとしても有効でしょう。
暗記を中心に勉強し、過去問もマスターすれば合格できる可能性は高いですので、ぜひチャレンジしてみてください。