【速報】令和2年度(2020年)公認会計士第Ⅱ回短答式試験合格発表|合格率・試験傾向を徹底解剖!
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令和2年度(2020年)公認会計士第Ⅱ回短答式試験 合格発表結果
項目 | 人数(第Ⅱ回) | 人数(第Ⅰ回) |
---|---|---|
願書提出数 | 9,383人 | 9,393人 |
答案提出者数 | 5,616人 | 7,245人 |
合格者数 | 722人 | 1,139人 |
合格率 | 12.9% | 15.7% |
合格ライン(総点数) | 64% | 57% |
2020年9月18日(金)午前10時過ぎに令和2年度公認会計士第Ⅱ回短答式試験の合格発表が行われました。
今年度は新型コロナウイルスの影響もあり、大幅な日程変更を余儀なくされた中、受験された皆様、本当にお疲れさまでした。
従来と異なる点が多く戸惑った受験生の方の声も多数見受けられますが、実際の試験の感触はいかがだったでしょうか?
この記事では、令和2年度公認会計士第Ⅱ回短答式試験の合格発表を踏まえ、過去の合格率などのデータと比較しながら、今後の試験対策についても徹底解説します。
2020年度公認会計士第Ⅱ回短答式試験の特徴
- 合格率は2.8ポイント下落
- 合格ラインは7ポイント上昇
- 試験の難易度は今年度の第Ⅰ回試験と比較して易化
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今回の試験の傾向を総評
今年度の第Ⅱ回短答式試験の合格率は12.9%で、前年度の第Ⅱ回の合格率の15.7%と比較すると、2.8ポイント下落しました。
また、合格ラインを見ると「総点数の64%以上を取得した者」となっており、前年度の第Ⅱ回試験と比較すると7ポイント上昇しています。
これらの要素を総評すると、難易度は全体として異例の難しさだった第Ⅰ回と比較して落ち着き、やや易化の難易度でした。
科目別でみると、特に管理会計は過去3回の高い難易度から問題内容が改善されたため、比較的解きやすかった人も多いと思います。
また、全体として細かい選択肢を含む問題が多かったことから、他の判断しやすい選択肢をしっかり切っていけるかが、正答率に大きく影響したと推測されます。
過去の試験と結果を徹底比較
以下では今回の試験が過去試験と比較して、どのような特徴があったか詳しく見ていきます。
合格率は昨年対比で0.2ポイント上昇
過去5年間の第Ⅱ回短答式試験における合格率の推移
年度 | 第Ⅱ回 | 第Ⅰ回 |
---|---|---|
2020 | 12.9% | 15.7% |
2019 | 12.7% | 16.6% |
2018 | 18.2% | 16.6% |
2017 | 9.7% | 19.8% |
2016 | 13.5% | 15.8% |
※合格率は答案提出者数をベースに算出
今年の合格率は、昨年比でみると0.2ポイント上昇、第Ⅰ回試験比でみると2.8ポイント下落している結果となりました。
合格ラインは第Ⅰ回よりも大きく上昇
年度 | 第Ⅱ回 | 第Ⅰ回 |
---|---|---|
2020 | 64% | 57% |
2019 | 63% | 63% |
2018 | 64% | 70% |
2017 | 64% | 71% |
2016 | 66% | 67% |
例年は、第Ⅰ回試験の合格ラインのほうが高いことが一般的ですが、今年度は第Ⅰ回試験の合格ラインが過去最低の割合を記録したため、第Ⅱ回試験のほうが合格ラインのほうが高くなっています。
難易度も易化したため、合格ラインは例年と比較しても一般的なラインとなっています。
総合・科目別平均得点比率は全科目で前回より上昇
年度 | 総合 | 財務会計論 | 管理会計論 | 監査論 | 企業法 |
---|---|---|---|---|---|
2020年第Ⅱ回 | 46.1% | 43.7% | 46.0% | 52.2% | 43,5% |
2020年第Ⅰ回 | 38.9% | 33.8% | 34.5% | 48.2% | 44.2% |
2019年第Ⅱ回 | 42.6% | 43.0% | 37.4% | 42.9% | 46.4% |
2019年第Ⅰ回 | 44.2% | 38.1% | 44.1% | 54.3% | 46.9% |
2018年第Ⅱ回 | 45.9% | 40.4% | 45.8% | 53.6% | 48.9% |
2018年第Ⅰ回 | 49.7% | 45.0% | 49.4% | 59.4% | 50.6% |
2017年第Ⅱ回 | 43.7% | 33.2% | 47.4% | 50.4% | 52.4% |
2017年第Ⅰ回 | 51.6% | 44.1% | 51.1% | 54.7% | 60.7% |
2016年第Ⅱ回 | 46.0% | 43.8% | 48.0% | 48.4% | 45.9% |
2016年第Ⅰ回 | 47.7% | 49.9% | 45.9% | 46.4% | 47.4% |
今回の試験は第Ⅰ回試験の問題より全体として難易度は易化したことから、総合・科目別平均得点比率も全体として上昇しました。
これは例年の傾向に逆行する形になったといえるでしょう。
特に管理会計の平均得点率は大きく上昇したことから、この部分で得点を落としてしまうと今回の試験は厳しかったのではないでしょうか。
答案提出者数は昨年とほぼ同様
過去5年間の第Ⅱ回短答式試験における受験者数・合格者数の推移
年度 | 願書提出者数 | 答案提出者数 | 合格者数 |
---|---|---|---|
2020 | 9,383 | 5,616 | 722 |
2019 | 9,531 | 5,604 | 709 |
2018 | 8,793 | 5,346 | 975 |
2017 | 8,214 | 4,916 | 475 |
2016 | 7,968 | 4,740 | 638 |
今年度の試験は、願書提出者数の推移をみると昨年までの傾向を引き継ぎ、増加傾向がみられました。よって、願書提出者数は一時期の減少傾向から脱して数を着々と伸ばしていることがわかります。
また、新型コロナウイルスの影響で答案提出者数が減少するとの見方も示されていましたが、結果として、例年とほぼ同様の結果となりました。
属人ベースでも受験者数の回復が見て取れる
年度 | 願書提出者数 | 答案提出者数 | 合格者数 |
---|---|---|---|
2020 | 13,231 | 8,549 | 1,861 |
2019 | 12,532 | 10,563 | 1,806 |
2018 | 11,742 | 10,153 | 2,065 |
2017 | 11,032 | 9,416 | 1,669 |
2016 | 10,256 | 8,644 | 1,501 |
※属人ベースとは、令和2年度第Ⅰ回・第Ⅱ回の短答式試験のいずれにも願書を提出した受験者を名寄せして集計したもの
属人ベースでみると、願書提出者数は2016年の約1万人から徐々に増えていることがわかります。
しかし、例年と比較すると圧倒的に答案提出者数が減少傾向にあり、過去5年で最低の数字です。
短答式試験合格者が次にやるべきこと
この難しい状況の中、見事短答式試験に合格された受験生の方、おめでとうございます。
ここでうかれることなく、次の論文式試験に向けて着々と準備を進めていくようにしましょう。
ここでは、短答式試験に合格した方が今からとるステップについて詳しく解説していきます。
次の論文式試験に向けて準備
今年度は、繰り返しになりますが新型コロナウイルスの影響で不規則な試験日程となっているため、まずは試験日程を十分に確認しておきましょう。
今年の論文式試験は当初予定されていた8月21日~23日の3日間開催から、11月14・15日の2日間開催に変更されています。
よって、例年なら1日2科目ずつこなしていくところを、今年は1日3科目ずつこなしていくというハードスケジュールを強いられます。
よって、例年以上に短期決戦のタフな試験となることが予想されます。
例年同様の勉強期間は確保されているので、試験傾向をしっかり分析しながら対策を練っていくことが必須となります。
実績抜群の予備校での対策がおすすめ
論文式試験は短答式試験よりも理解度を問われる試験となっています。そのため、暗記を中心とした試験対策では論文式試験には通用しないでしょう。
論文式試験では、小手先での対策は避け、本質を突いた対策を愚直に行うことが求められます。
対策の際には、基本的には予備校の論文式講座を活用して勉強を進めていきましょう。
特に、CPAは実績抜群の講師が親身に指導を施してくれる環境が整っているので、難易度の高い論文式試験に向けて最善の一手であるといえるでしょう。
不合格になった際の動き方
惜しくも今回の試験で不合格になってしまった受験生の方、まずはお疲れ様でした。
気分をリフレッシュし、なるべく早く次の試験に向けての対策をし始めるのが鉄則です。
以下では、次の短答式試験に向けた準備を行う際に知っておきたい情報を解説します。
来年度の短答式試験のチャンスは1回のみ
今年は新型コロナウイルスの影響に伴い、日程が大幅にずれ込んだため、来年度の短答式試験は例年の2回から1回に変更される決定が通達されています。
よって、例年とは異なりチャンスが減ってしまうため、その点は念頭に置いておく必要があります。
次の試験は5月23日に開催予定なので、そこに向けて今から弱点を改善しながら勉強を進めるようにしましょう。
基本的には予備校・通信講座での勉強がベター
1度不合格になった場合は、自分の勉強法に問題があったということなので、まずは自分の勉強のどこが問題だったのかを必ず振り返るようにしましょう。
公認会計士は独学用の参考書が他の資格と比較して豊富でなく、1人では効果的な改善策を実行できない可能性が高いです。
そこで、合格のためのノウハウを兼ね備えた予備校を活用して合格を目指すようにしましょう。
特に、CPAは基本から丁寧に解説してくれる講座を多数用意していることから、リスタートを切るにはおすすめの講座です。
講師が一人一人の状況を見ながら改善案をしっかり提示してくれることから、弱点を効果的に補強できるでしょう。
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残念ながら不合格になった方は、自分のどこがいけなかったのかを冷静に分析するのに時間がかかってしまう場合が多いでしょう。
そこでおすすめなのが、効率の良い合格パターンを基準として、自分の課題をそのパターンと照らし合わせて探すという方法です。
これにより、間違いなく改善点を見つけて試験合格に向けた素早いアクションを取れるでしょう。
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2020年度公認会計士第Ⅱ回短答式試験のまとめ
2020年度公認会計士第Ⅱ回短答式試験についてまとめ
- 合格率は12.9%で第Ⅰ回と比較して下落
- 合格ラインは第Ⅰ回比で大きく上昇
- 次回の試験へのスタートはCPAがおすすめ
この記事では2020年度公認会計士第Ⅱ回短答式試験について、様々な観点から徹底分析してきました。
今回の試験結果をもとに、次の試験に向けて準備を着々と重ねていきましょう。