介護事務資格は独学で取得できる?資格別の難易度やおすすめテキストまで紹介!

介護事務資格は独学で取得できる?資格別の難易度やおすすめテキストまで紹介!

「介護事務の資格って独学でも取得できるの?」

「介護事務に合格するためにはどんな風に勉強すれば良いの?」

このように介護事務の資格が欲しくて悩んでる人はいませんか?

介護事務資格には「介護事務管理士」などのいくつかの種類があり、講座を修了しなければいけないものや、独学での合格が目指せるものもあります。

そこで今回はいくつかの介護事務資格の特徴を説明しながら、独学で資格取得を目指すメリットや注意点を紹介していきます。

介護事務資格の独学についてざっくり説明すると

  • 介護事務資格には独学で取得を目指せるものもある
  • 独学で勉強するときはテキスト選びに気をつけよう
  • 初心者には難解な内容もあるため、確実に合格したいなら通信講座などの受講も検討する

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介護事務資格は独学で取得できる?

介護事務の独学表

早速本題に入りますが、介護事務資格は独学で取得できるのでしょうか?そして実際に独学で合格している人はいるのでしょうか?

実は介護事務資格には受験資格がないものがあるうえに、そこまで難易度が高くないため、独学でも資格の取得は可能です。しかし独学の場合、テキストが少なかったり、法改正などの情報を逃しやすかったりするといったリスクがあります。

また介護事務資格の中には、受験資格として主催団体が指定する講座の修了を求められるものもあります。このような資格はどんなに勉強しても講座を修了しなければ資格を取得できないため、資格の取得を目指す前に確認しておきましょう。

以下で各介護事務資格の特徴や受験資格などを紹介するので、参考にしてください。

介護事務管理士

介護事務管理士は日本で最初に誕生した介護事務資格で、JSMA技能認定振興協会が認定しています。受験資格がないため、誰でも独学で取得を目指せます。

試験は年6回、全国の主要都市で実施されます。学科では介護請求業務に必要な知識などが問われ、マークシート式で10問出題されます。実技はレセプトの点検と作成で、3問出題されます。介護事務管理士の合格率は50%程度です。

ケアクラーク

日本医療教育財団が認定する試験で、介護事務業務の従事者として窓口業務や事務スキルが問われます。こちらの試験は受験資格が不問なうえに、在宅で試験が受けられるため、外出が難しい人や地方に住んでいる人でも受験しやすいです。

試験は5、9、11月の年3回。学科はマークシート式で25問出題され、介護事務の知識について問われます。実技は2問で、介護報酬請求事務や介護給付費明細作成に関することが出題されます。

介護報酬請求事務技能検定試験

日本医療事務協会が認定する試験で、介護事務職に必要なレセプト作成や計算スキルなどの技能レベルが問われます。試験は偶数月の第3日曜日に実施されます。

学科は正誤問題が25問出題され、介護保険制度や介護報酬の基礎知識などが問われます。実技は2問でレセプト作成について出題されます。教材や資料の持ち込みと閲覧が可能で、合格率も85.4%と高めなため、比較的合格を狙いやすい試験と言えます。

受験資格は以下の通りです。

  • 日本医療事務協会が認定する介護事務講座を修了した人
  • 受験申請のあった高校・専門学校・短期大学・大学等
  • 受験申請のあった一般受験申込者

介護事務士

全国医療福祉教育協会が認定する資格で、介護保険請求事務をこなすのに必要なスキルや知識が問われます。ヒューマンアカデミーの「たのまな」という通信講座の「介保険請求事務講座」などを受講して、修了認定試験に合格すれば資格取得できます。

完全な独学での資格取得は難しいですが、サポートがしっかりしていて、修了認定試験が不合格になっても何度でも挑戦できるため、資格取得しやすいです。

各資格の勉強時間と合格率

上記で紹介した介護事務資格のそれぞれの勉強時間の目安と合格率を以下の表にまとめました。

1ヶ月半~4ヶ月ほどで取得できるものが多く、初心者でも講座を受講すれば比較的簡単に取得を目指せるでしょう。

資格 勉強時間 合格率
介護事務管理士 4ヶ月 58.7%
ケアクラーク 1ヶ月半~4ヶ月 -
介護報酬請求事務技能検定試験 1ヶ月 85.4%

独学で介護事務を取得するメリット

勉強する男性 介護事務の資格は勉強しなくても取得できるほど簡単ではありませんが、初心者の人でも独学での取得は十分に可能です。

独学で介護事務の資格を目指すと以下のようなメリットがあります。

自分の好きなように勉強できる

通学で資格を取得する場合はスクールに通う必要がありますが、独学なら場所や時間に縛られることなく勉強できるため、例え通勤時間や休み時間などの隙間時間しか勉強時間を確保ができなかったとしても、資格取得が目指せます。

さらに独学なら学習ペースも自分に合わせられます。短期間で集中的に勉強するのも、時間を掛けて少しずつじっくり勉強するのも完全に個人の自由です。

仕事や家事・育児と並行して勉強したい方にとっては特に向いている勉強方法と言えます。

他の受講生のペースに合わせる必要も、課題やテストの予定に追われることもないため、ペースを乱されることなく落ち着いて勉強に取り組めます。

必要な金額を抑えられる

スクールに通って介護事務の勉強をすると5~7万円程度の講座費用が必要となります。場合によってはさらに交通費が必要になることもあります。

通信講座なら3~5万程度とスクールに通うよりも少し安価で、交通費も掛かりません。

しかし独学ならテキストなどの教材や電卓の費用だけで勉強できるため、数千円程度に抑えられます。

独学で合格できれば数万円も節約できるため、費用面だけで見るととても魅力的ですね。スクールに通う時間や交通費を節約できるというメリットもあります。

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独学で介護事務の勉強をするデメリット

頭を抱える男性 上述のように独学で介護事務の取得をすることにはメリットがありますが、逆にデメリットとなってしまうこともあります。

独学で勉強する際のデメリットもしっかり知ったうえで、独学で資格取得を目指すか考えてみましょう。

テキスト選びに難航する

スクールや通信講座を利用すればテキストが用意されることが多いですが、独学で勉強するなら介護事務のテキストを自分で用意しなくてはいけません。しかし市販されている介護事務のテキストや問題集はほとんどありません。

さらに介護事務にはいくつかの種類があり、試験によって試験内容が異なるため、自分が受験する試験に合ったテキストを選ばなくてはいけません。

また介護保険制度は頻繁に改正されるため、新しい法改正に適応したテキストを選ぶ必要があります。中には改正に適応していないものもあるため注意が必要です。

介護保険制度は3年に1回見直されるため、直近の法改正に対応していないテキストが売られていることもあります。また、試験を経験した人から過去のテキストをもらって勉強するのもやめましょう。

せっかくテキストを用意したのに役に立たなかったということがないように、気をつけて選びましょう。

未経験者には難解な内容も

「介護保険点数表」は介護事務の勉強の中でもとても大切なため、しっかりと勉強する必要があります。しかし基礎知識や実務経験のない人にとって、自分の力だけで理解するのは簡単ではありません。

すでに介護関係の仕事をしているなら先輩に教えてもらうもの手です。周りに介護関係の人がいないなら丁寧に教えてくれる講師や、一緒に勉強をする仲間の存在が必要でしょう。

非効率な勉強になりやすい

介護事務はネット上の情報も少ないため、分からないことがあっても独学だと解決できず、先に進めなくて立ち止まったままになってしまうことがあります。

また効果的な勉強方法も得にくいため、とりあえず闇雲に勉強してしまったり、間違った知識に気づかずそのまま身につけてしまったりする危険性も高いです。

法改正などの情報を逃してしまう

先ほども触れましたが、介護保険制度は頻繁に法改正が行われるため、インターネットや新聞で常に新しい情報を確認しておけなければいけません。

スクールや通信講座を利用していれば情報が手に入ることもありますが、独学の場合は自分で最新情報を手に入れなければならないため、法改正に気づかないと間違った内容のままで知識を身につけてしまう恐れがあります。

自己管理が難しい

独学で介護事務の資格を取得するためには、学習計画を立てるのも、正しいテキストを選ぶのも、学習計画に沿って勉強の進捗を管理するのも、すべて自分一人で行わなければいけません。

スクールや通信講座なら励ましてくれる講師や、一緒に学ぶ仲間がいます。しかし独学の場合は自分の力だけでモチベーションを維持して勉強を進めなくてはいけないため、強い意志が必要になります。

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おすすめの介護事務のテキスト

ページがめくれている本 独学で介護事務の資格取得を目指すならテキスト選びは非常に重要です。ここではおすすめのテキストとテキストを選ぶ際の注意点を紹介します。

世界一やさしい「介護事務」の仕事入門

日本医療報酬調査会理事も務め、医療と介護事務のプロフェッショナルである水口錠二さんが書いたテキストです。介護事務をするうえで最低限知っておくべき知識が分かりやすく解説されているため、初心者でも学びやすいです。

介護事務の仕事内容やキャリアアップについても詳しく説明されているため、介護事務の仕事についても理解を深められる一冊です。

介護報酬パーフェクトガイド

各種のサービス内容や利用者の負担費用、介護施設など、必要な情報をしっかり網羅したうえで、介護保険の制度や仕組みを分かりやすく解説しています。

制度や手続きのことを基礎から応用まで学べるため、試験だけでなく実際に働く際にも活用できます。

2018年の介護保険法改正、2019年10月以降の介護報酬改正にもしっかり対応しているテキストです。

テキストを選ぶ際の注意点

独学で介護事務の資格取得を目指すなら正しいテキストを選ぶことは非常に重要です。

間違ったテキストではどんなに勉強しても試験合格に必要な知識は身につきません。以下の内容を参考にして、正しいテキストを選んでください。

必ず最新情報に適応したものにする

繰り返しになりますが、介護保険制度は頻繁に改正されるため、最新の法改正に対応しているテキストを選ばなくてはいけません。

古いテキストを選んでしまうと間違った知識を学んでしまい、再度勉強し直さなければいけなくなる可能性があります。

受験する資格に合ったものを選ぶ

介護事務の試験は数種類ありますが、個別の試験に対応したテキストが豊富に市販されているわけではありません。

まず自分が受ける試験の範囲を知って、勉強しなければいけない内容を確認したうえで、試験に必要となる内容がテキストに含まれていることを確認しましょう。

介護事務の独学勉強法

本を読む男性 テキストの選び方が分かったら、そのテキストを生かして勉強する方法も知っておきましょう。介護事務の試験範囲は非常に広いため、闇雲に勉強すると時間を無駄にしてしまう恐れがあります。

学習計画を立てる

まずは試験日を決め、そこから逆算して1日あたりの学習内容やノルマを決定しましょう。

目標を立てるときは、小さい目標を具体的にいくつも立てるのが効果的です。例えば、「一日1時間勉強する」という目標は具体性に欠けるため、「1週間後までに問題を10問解く」などという目標にしましょう。

日々の目標を立てて達成していくのに加え、自分の得意分野と苦手分野を把握できるとより効率が良い学習計画を立てることができます。

基礎知識を確実に定着させる

テキストを手に入れたら、まずはテキストを徹底的に読み込んで基本的な知識を頭に叩き込みましょう。

始めのうちに基礎を固めておかないと、いざ発展的な問題を解こうとしたときに基礎に戻らないといけなくなって、効率が悪くなることがあります。

基礎がある程度定着したら、試験や仕事で実際に活用できるように過去問などの発展問題を解いていきましょう。

問題を解くことで自分の知識の定着度を把握することもできます。過去問は何度も解くのがおすすめですが、特に間違えた問題は基礎に戻って学び直して、正解できるようになるまで繰り返し挑戦しましょう。

無理して長時間勉強しない

なにかの勉強を始めると、気合いが入りすぎてつい無理をしてしまうことがあります。介護事務の勉強に限ったことではありませんが、無理をして勉強すると挫折する可能性が高くなります。

特に介護事務の勉強は毎日1時間程度でも半年あれば余裕を持って学び終えることができます。冷静にペース配分を考えて、無理のない範囲でコツコツ勉強を続けることも大切です。

テキストを繰り返し読んだり解いたりする

勉強するときは、1つのテキストを何回も繰り返して解くようにするのがポイントです。間違えた問題は解けるようになるまで繰り返し解きましょう。

また、間違えた問題ではなくても自分の知識としてしっかり定着するまでは繰り返し問題を解くと、本番でのミスを減らすことができます。

繰り返すことで定着させやすくするコツは、しばらく時間を置いて同じ問題を解き直すことです。短期間で繰り返し解こうとすると効率が落ち、他の分野の勉強も疎かになってしまう可能性があります。

介護事務資格を取るメリット

両手を広げる女性 ここまで介護事務の資格を独学で取得する方法について紹介してきましたが、そもそも介護事務資格を取得したらどのようなメリットがあるのでしょうか?

取得するメリットを知ることで、勉強のモチベーションも上がります。確認しておきましょう。

就職・転職に役立つ

資格を持っていなくても介護事務の仕事はできます。しかし資格を持っていれば介護事務に必要な知識やスキルを持っていことが証明できるため、即戦力になるという判断材料になり、採用されやすくなります。

介護事務の仕事は一般的な事務とは少し異なるのに、人員が足りないため十分に教育する余裕がありません。しかし正確に業務を行う必要があり、責任が大きい仕事でもあります。そのため採用の際は資格の有無が重視されるのです。

安定して働き続けられる

福祉業界は景気に影響されにくいうえに、少子高齢化によって人手不足となっているため需要が安定しています。またデスクワークが中心のため、年齢に関係なく幅広い世代の人が活躍できます。

さらに介護の職場は日本各地にあり、介護事務資格を得る際に得たスキルは各地の職場で共通して必要なものです。もしなんらかの理由で引っ越しや転職が必要になったとしても、就職先を見つけやすいのも大きなポイントです。

介護保険に詳しくなる

介護事務の勉強をしていると自然と介護保険の知識が身につきます。 介護保険料の変動など介護保険制度に詳しくなれば、将来家族の介護が必要となったときや、自分が介護保険サービスを利用するときに非常に役に立つはずです。

また友人など身近な人が介護サービスの利用などに関して困っているときに、アドバイスをしてあげられるかもしれません。

多くの人が必要となる可能性が高いのに内容が複雑で難しい介護保険の知識が、勉強していく中で手に入れられるのはお得ですね。

キャリアアップに繋がる

介護事務の資格を取得するために得た知識は、管理職やケアマネージャー、介護福祉士の資格取得を目指すときにも非常に役立ちます。そのため今後、介護業界で活躍するための足掛かりとして、まず介護事務の資格を取得する人もいます。

また介護事務はパソコンスキルや事務処理能力も身につくため、もし介護事務以外の一般事務として働くことになった場合にも役立つはずです。

業務に早く慣れることができる

介護事務として働く前に資格を取っておくことで、介護事務の実務に早くから慣れることができます。

慢性的な人手不足が続いている介護業界では、新人の教育に時間があまり取れないこともあるため、そのような現場では特に仕事に慣れるのが早いことは強みになります。

現場のためだけではなく、自分が困らないようにするためにも介護事務の資格は持っていたほうが良いでしょう。

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介護事務資格の独学まとめ

介護事務資格の独学での取得についてまとめ

  • 受験資格が不問の介護事務資格なら独学での取得も可能
  • 資格によって受験資格や学習内容が異なるため、事前に確認しよう
  • 独学で勉強するときはテキスト選びが重要なので、内容をしっかり確認してから選ぼう

今後も少子高齢化が進むことが予想されるため、介護事務の需要はますます伸びていくと考えられます。独学でも取得可能なので、紹介した注意点に気をつけながら挑戦してみてはいかがでしょうか?

紹介した通り独学にはデメリットも少なくないので、自信のない人やより確実に資格取得を目指したい人は、通信講座などの受講も検討してみてくださいね。

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