気象予報士の目安の勉強時間は?目安の勉強期間からおすすめ勉強法まで解説!
「気象予報士に合格するための勉強時間はどれくらい?」
「気象予報士に合格するためのおすすめ勉強法を知りたい!」
このような疑問をお持ちの方、いらっしゃいませんか?
気象予報士は非常に難易度が高い試験であるため、長期に渡る勉強計画を立てなければなりません。
また、効率の良い勉強法も意識する必要があります。
こちらの記事では、気象予報士に合格するための勉強時間や勉強法について解説します!
気象予報士の試験対策についてざっくり説明すると
- 1000時間以上に渡る長期的な勉強が求められる
- ゆとりのある勉強計画を立てておくと安心
- 科目免除制度を活用して複数年で合格を目指す手もある
- 質の高い勉強を意識しよう
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気象予報士の勉強時間はかなり長い
文系の方や気象に関して初学者の方が気象予報士に合格するためには、一般的に1000時間以上の勉強が必要と言われています。
1000時間をこなすためには、1日3時間の勉強を毎日行う場合であっても9か月~1年ほどの勉強期間となります。
しかし、実際に社会人が平日に1日3時間の勉強を毎日行うのは現実的ではありません。
残業や仕事の繁忙期があるとなかなか平日に勉強時間は確保できないので、勉強期間はこの目安よりもかなり長くなると覚悟しておきましょう。
なお、気象に関する事前知識がある方・すでに学科試験の理系の知識を備えており気象知識に精通している方であれば、前述した勉強時間よりも短い時間で合格を狙えます。
逆に、全くの初学者であれば目安の勉強時間よりも多くの勉強時間を確保するようにすると良いでしょう。
独学の場合は1500時間以上必要
独学で勉強を進める場合は、予備校や通信講座での学習と違って気軽に質問できる相手がおらず疑問点を解消しづらいデメリットがあります。
また、添削などを通じて自分の弱点なども把握しづらいため、効果的な対策を行えないケースもあります。
これらのような様々な要因が重なって、独学の場合は講座利用者よりも多くの勉強時間を必要とします。
独学で合格を目指す場合の必要な勉強時間は1500時間以上となっており、かなり勉強は長期化するでしょう。
他の国家資格と勉強時間を比較
気象予報士の合格に必要な勉強時間は1000〜1500時間であるとお伝えしましたが、他の国家資格の勉強時間と比べてみましょう。
- FP1級
600〜800時間程度
- 社労士
800~1000時間程度
- 中小企業診断士
1000時間以上
このように、気象予報士は他の難関国家資格よりもやや多めの勉強時間が必要となります。
つまり、他の難関国家資格と同様に長期間に渡ってコツコツ勉強しないと合格することはできず、短期間で詰め込んで合格を目指すのはほぼ無理でしょう。
気象予報士の勉強期間
2年程度を見込むのがベスト
気象予報士の試験は、学科試験の一般知識・専門知識の2分野と実技試験の合計3つの分野から出題され、出題範囲がかなり広い特徴があります。
勉強期間の内訳としては、基礎知識の習得に1年以上の勉強期間を確保し、実技試験の演習で1年程度の勉強期間を確保しておくと良いでしょう。
つまり、合計で2年ほどの勉強期間を見込んでおく必要があります。
これだけの勉強時間がかかる理由は、以下の通りです。
-
学科試験で合格するための試験内容が多く、その基礎知識の習得にかなり時間を要してしまうため
-
実技試験は演習量が得点に結びつきやすく、とにかくたくさんの演習量をこなす必要があるため
無理矢理知識を詰め込もうとしてもすぐに限界が来てしまうので、長期的な視野を持って勉強を進めていきましょう。
受験回数は複数回を覚悟
前述したように、気象予報士試験は非常に難易度が高い試験なので一発合格できる人は稀です。
平均受験回数は3~5回となっており、複数回受験して合格を掴み取るのが当たり前の試験なのです。
合格者の中には5回〜10回とかなりの回数を受験している方もいるため、一度不合格になってもあまり気にしないようにしましょう。
科目免除は必ず押さえよう
学科試験の全部または一部に合格された方は、申請することにより合格発表日から一年以内に行われる試験で合格した科目の試験が免除されるメリットがあります。
そのため、もともと一発合格は狙わずに複数回受験を計画している人であれば、学科試験を先に合格しておくという手段もアリでしょう。
まずは学科試験対策に集中し、次回試験で実技試験に集中して取り組むという戦略で挑戦している方も実際にいます。
具体的な開始時期はいつごろ?
例年、気象予報士試験は毎年1月、8月の下旬に行われています。
そのため、勉強計画を立てる際には試験日から逆算すると良いでしょう。
例えば、知識が全くない初学者であれば試験日の1~2年前から勉強に着手するといった感じです。
学科試験と実技試験の勉強配分については、基礎知識の習得具合や勉強の進捗具合を見ながら臨機応変に変えていくのがおすすめです。
以下で、勉強スケジュールの一例を紹介します。
勉強期間 | やるべきこと |
---|---|
6~12か月 | 参考書を使って知識のインプット |
4〜6ヶ月 | 実技に必要な基本知識と解法を習得 |
4〜6ヶ月 | 問題演習+知識のおさらい |
この勉強スケジュールはあくまでも一例なので、自分の進捗具合を見ながら適宜調整してみてください。
また、試験は年2回行われ科目免除制度もあるため、最初の試験は学科試験に集中して次回試験で実技試験の合格を狙うことも可能です。
場合によっては1年以内に合格できる場合も
1日の勉強時間を多く確保したり、勉強の効率を上げることで1年以内の短期間で合格を掴み取る方もいます。
しかし、これはかなり稀なケースであり、1年以内に合格できる方はもともと能力の高い方であったり知識がある方などです。
そのため、そこまで専門的な知識を持たない場合は無理をせず2年程度の勉強期間を見込んでおき、長期間かけて合格するという覚悟を持つことが大事です。
2年程度の勉強期間では、自分のペースでじっくりと知識を深め、苦手な分野を克服する時間が確保できるため、焦らず着実にスキルを向上させることができるでしょう。
勉強時間を最小にする工夫も押さえよう
勉強を効率化して、質の高い勉強ができれば勉強時間を短縮することができます。
勉強時間を短縮するためには、1回の勉強で吸収する知識量をできる限り増やすことが必要です。
勉強の質を高めるためには、関連する知識を横断的に勉強したり、1回で知識の要点を押さえ脳に知識を記憶させるなどの工夫が求められます。
また、知識を脳に定着させるためには繰り返しの勉強が必要不可欠です。
そのため、1回あたりの勉強時間を短くして、スキマ時間などを活用して何度も繰り返し復習するといった勉強法も有効です。
気象予報士試験で勉強する内容
気象予報士試験の概要
試験科目、配点
気象予報士試験の試験科目は、以下の通りです。
- 予報業務に関する一般知識(選択式)
- 大気の構造
- 大気の熱力学
- 降水過程
- 大気における放射
- 大気の力学
- 気象現象
- 気候の変動
- 気象業務法その他の気象業務に関する法規
- 予報業務に関する専門知識(選択式)
- 観測の成果の利用
- 数値予報
- 短期予報・中期予報
- 長期予報
- 局地予報
- 短時間予報
- 気象災害
- 予想の精度の評
- 気象の予想の応用
- 実技試験(記述式)
- 気象概況及びその変動の把握
- 局地的な気象の予報
- 台風等緊急時における対応
具体的な出題科目は試験のホームページに掲載されているため、確認してみると良いでしょう。
合格点はかなり高い
試験の合格基準は以下のようになっています。
- 学科試験(予報業務に関する一般知識)
15問中正解が11以上
- 学科試験(予報業務に関する専門知識)
15問中正解が11以上
- 実技試験
総得点が満点の70%以上
学科試験の11問以上の正解を得点率に換算すると約73%
となり、基準はかなり厳しいです。
その他の資格試験では合格基準点を6割程度に設定しているものが多いため、気象予報士試験の合格基点はかなり高い数字であると言えます。
なお、合格点は難易度や試験の結果を勘案して調整されることがあるため、毎年一律ではありません。
基本的な勉強方針
気象予報士試験は試験科目が多く、合格基準も細かく決められているので苦手を作らないように満遍なく勉強する必要があります。
気象予報士試験の大きな特徴は以下のようなものが挙げられます。
-
過去に出題されていない問題を出す傾向がある
-
入手困難な資料を使った出題がなされる
このような特徴があるため、過去問をひたすら解いて頻出論点を押さえるだけでは足りません。
頻出問題や重要分野を決め打ちすることが難しく、網羅的に多くの知識をインプットしていく必要があるのです。
基本的な勉強方針としては、何度もインプットとアウトプットを繰り返し着実に知識を蓄えていくと良いでしょう。
コツコツと愚直に勉強することが、合格への近道なのです。
合格に必要なおすすめ勉強法
勉強の質が低いと、たくさんの問題を解いても非効率な勉強となってしまいます。
こちらのトピックで、おすすめの勉強法について解説していきます。
学科試験の勉強法
一般知識は知識のインプットが重要
一般知識の対策としては、熱力学と力学を中心に基礎を固めていくことが重要です。
これらの分野は覚えなければならない量が多く時間がかかってしまうため、少しでも勉強を楽にするためにも知識の暗記だけではなく内容を理解することを心掛けてください。
また、過去問を中心に演習を重ねていくことも重要です。
全く同じ問題が出題されることはほとんどありませんが、過去問に取り組むことで知識の活用法や本番のレベルを体感することができます。
多くの過去問に触れることでインプットが深まり本試験でも対応力も上がるため、インプットが進んできたら過去問演習も多く取り入れましょう。
過去問題を解く際には、単に正解を求めるだけでなく、なぜその答えになるのかを深く理解し、自分の理解が不足している部分に気づくことができるようにすると、更に効率的な学習が可能になります。
専門知識は事例ごとに内容を押さえる
専門知識の対策としては、実例ごとにキーワードをまとめていくことと、問題演習を通してインプットした知識を成熟させていくことの2点を意識しましょう。
演習の段階では、テキストを読むだけでは理解が足りない部分の知識を補強して、実践の問題に対応できるようになるまで繰り返し復習すると良いでしょう。
天気図に慣れておくことは必須なので、演習の段階でたくさん触れるようにしてください。
一般知識と比べると難易度も上がってくるため、より入念に対策しましょう。
実技試験の勉強は演習中心
実技試験の対策は過去問を使った演習が中心です。
記述式問題に慣れるためにも、とにかくたくさんの量をこなして体で覚えていきましょう。
特に意識するべき点は、以下の2点です。
-
天気図から情報を的確に読み取れるか
-
出題意図に沿った文章をまとめられるか
記述式問題は、選択式問題とは違う難しさがあるため、しっかりと対策するようにしましょう。
分野ごとの演習を行って、試験の出題傾向や必要な知識を押さえることも有効です。
記述の書き方に困っている方であれば、模範解答を熟読したり実際に書いたりして感覚を掴むのも良い対策法です。
実技試験はスピードへの慣れが必須
試験には制限時間があるため、せっかく問題が解けるようになっても速く解けなければ失点の要因となってしまいます。
特に、実技試験は75分という短い時間で自分の考えをまとめて記述しなければなりません。
そのため、のんびり取り組んでいると時間が足りなくなってしまい、不合格となってしまうでしょう。
対策としては、普段解いている過去問に取り組む際に、実際の試験時間内に解き終わるように素早く仕上げる練習をしておくと良いでしょう。
このように、普段から慣れておくことで本番でも対応できるようになります。
確実に合格するなら通信講座
気象予報士は合格率が難関国家試験並みに低く、対策時間も長期にわたることから、1発合格を確実に狙いたい人は通信講座を用いた学習をおすすめします。
特に、ユーキャンの通信講座は初心者でも合格を狙えるようにテキスト設計やサポート体制にこだわりを持っているためおすすめです。
テキストはイラストや図表をたくさん用いて難しい内容も解説してくれることから、スムーズに理解を深めながら学習を進められるでしょう。
ユーキャンの通信講座の詳しい情報については、以下のサイトで詳しく確認してください。
隙間時間も徹底活用しよう
隙間時間を有効活用することも重要です。
また、限られた時間で効率よく勉強するためには、すぐ区切りをつけられる参考書を読んだり、まとめてある自作ノートを活用すると良いでしょう。
隙間時間の活用は、学科試験の知識の復習をするときや、知識の漏れや自分の苦手分野の対策をするために使うのが最適です。
隙間時間であっても、カフェなど勉強に集中できる環境にいるならば問題を解いてみるのも良いでしょう。
また、これまではインターネットやゲームなどで浪費していた通勤時間や通学時間を勉強に置き換えることで、大きな学習効果を得ることができます。
このように隙間時間の効果的な活用は、忙しい日常でもコツコツと勉強を進めるための重要な戦略となり、一定の期間をかければ意外と多くの学習時間を確保することが可能です。
気象予報士の試験対策まとめ
気象予報士の試験対策まとめ
- 試験日から逆算して勉強スケジュールを立てよう
- 出題範囲は広いため、満遍なく勉強するようにしよう
- 長期戦になるが、粘り強くコツコツと努力することが大切
- 隙間時間もうまく活用して、寸暇を惜しんで勉強しよう
気象予報士試験は非常に難易度が高いため、長めの勉強期間を確保するようにしましょう。
また、勉強を進めていく際には暗記だけでなく内容を理解するように心掛け、少しでも勉強を楽にする工夫が求められます。
隙間時間などを有効活用することで目安の勉強期間よりも短い期間で合格することもできるので、自分なりに努力を重ねることが大切です。
難易度が高いだけあって様々なフィールドで生かせる資格なので、興味がある方はぜひ気象予報士の取得を検討してみてください!