基本情報技術者の難易度は?合格率・合格点から必要勉強時間まで解説!
「基本情報技術者試験は難しすぎるというのはほんとなの?」
「合格率はどれくらい?」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
結論から言うと、「難しすぎ」ではありません。確かに試験の難易度は高めですが、基本情報技術者試験はデジタル人材の登竜門とも言える資格です。
今回は基本情報技術者試験の難易度について、合格率や合格点、合格に必要な勉強時間まで詳しく解説します。
これを読めば基本情報技術者試験がIT業界においてどのような位置付けにあるのかよく分かるはずです。
基本情報技術者試験の難易度をざっくり説明すると
- 合格率20%台だったが、CBT方式導入後は合格率が大幅に上昇した
- 合格点は1,000点満点中600点
- 200時間の勉強が必要だが、人によっては50時間でも合格可能
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基本情報技術者試験の難易度
基本情報技術者試験の難易度はどのくらいなのでしょうか。
そもそも基本情報技術者試験って?
基本情報技術者試験は、デジタル人材にとっての登竜門とも呼べる試験です。「情報処理の促進に関する法律」に基づき、経済産業省により認定される国家試験になります。
IPA(情報処理推進機構)の公式サイトによると、その試験の対象者は「高度なIT人材となるために必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身につけたもの」だそうです。
つまり基本情報技術試験とは、IT業界で生きていくために必要な、常識的知識の理解が試される試験だと言えます。
試験内容が2023年4月から大きく変更
基本情報技術者試験は2023年4月から、試験内容が大きく変更されました。
具体的には下記のポイントが大きく変化しています。
項目 | 変更前 | 変更後 |
---|---|---|
試験実施時期 | 上期・下期の2回 | 会場の試験開催日に則り随時 |
リテイクポリシー | なし | 申し込み後の試験終了時刻を過ぎ次第再申し込み可能 |
採点方法 | 素点方式 | IRT方式 |
合格基準 | 午前・午後試験ともに60/100点 | 科目A・B試験ともに600/1,000点 |
試験名 | 午前試験・午後試験 | 科目A試験・科目B試験 |
試験時間 出題数 解答数 |
試験時間 :午前150分/午後150分 出題数 :午前80問/午後11問 解答数 :午前80問/午後5問 |
試験時間 :科目A90分/科目B100分 出題数 :科目A60問/科目B20問 解答数 :科目A60問/科目B20問(選択問題なし) |
出題範囲 | 午前:変更後と同じ 午後:個別プログラミング言語が選択式 |
科目A:変更前と同じ 科目B:午後試験の必須回答分野「情報セキュリティ」「データ構造およびアルゴリズム」がメインの出題構成 |
筆記試験ではなく、CBT方式の試験形態に完全移行し、採点方法も素点方式からIRT方式に変更されるなど、大きな変更が生じています。
CBT方式導入・試験制度変更で難易度は大きく変化
IT業界の登竜門である試験のため、ITに馴染みのない者にとっては、やや難しい勉強内容および試験だと言えます。
合格率の平均は2020年12月のCBT方式導入前後で大きく変化しています。
ペーパー試験時の合格率の平均は20%台前半であったものの、CBT方式導入後はその平均は急激に上昇し、46%ほどとなっています。
また、2023年4月の試験制度改定により、2023年4・5月の合格率は50%を超えるなど非常に高い水準が続いています。
ただ、これは開始直後の一過性の現象であると見られ、この合格率の高騰は今後徐々に収まるものと予想されます。
基本情報技術者の偏差値は49
IT系の資格の中での、基本情報技術者試験の偏差値は49だと言われています。
よく比較されるITパスポートの偏差値は45です。そのため偏差値で見ても、基本情報技術者試験の方が難易度は高いと言えます。
一方で、応用情報技術者試験の偏差値は65です。応用情報技術者試験は、基本情報技術者よりも発展的な知識を扱う、いわゆる上位資格となります。両者の偏差値を比べると難易度には、かなりの差があると言えるでしょう。
そのため、基本情報技術者試験は、難易度はある程度高いものの、一番難しい試験というほどではありません。
受験資格について
基本情報技術者試験に受験資格はありません。そのため、誰でも受験が可能です。
ちなみに情報処理技術者試験には、基本的に受験資格が存在しません。基本情報技術者試験もITパスポートも、情報処理技術者試験の一種です。よって、それらの試験は誰でも受けることができます。
基本情報技術者試験の合格率・合格点
基本情報技術者試験の合格率や合格点についての詳細を解説します。
合格率は新制度変更で大きく上昇
基本情報技術者試験の合格率は、先述したように試験形態の変更に伴い大きく変動しています。
ペーパー試験実施時期には、例年20〜30%の間を推移していましたが、CBT方式導入後は40~50%、2023年4月の試験制度改定以降は50%を超える高い合格率で推移しています。
今後も合格率は弾力的に変化していくことから、合格率のおおよその目安を定めることは現時点では困難と言わざるを得ません。
以下では合格率の参考データとして、平成24年度から令和4年度上期までの、基本情報技術者試験の合格率を表にしました。
<ペーパー試験時の合格率>
年度 | 合格率 |
---|---|
平成24年度春期 | 23.7% |
平成24年度秋期 | 27.1% |
平成25年度春期 | 23.0% |
平成25年度秋期 | 22.1% |
平成26年度春期 | 23.9% |
平成26年度秋期 | 23.6% |
平成27年度春期 | 26.0% |
平成27年度秋期 | 25.6% |
平成28年度春期 | 30.4% |
平成28年度秋期 | 23.6% |
平成29年度春期 | 22.5% |
平成29年度秋期 | 21.8% |
平成30年度春期 | 28.9% |
平成30年度秋期 | 22.9% |
平成31年度春期 | 22.2% |
平成31年度秋期 | 28.5% |
<CBT方式導入時の合格率>
年度 | 合格率 |
---|---|
令和2年度(令和3年1月実施) | 57.9% |
令和2年度(令和3年2月実施) | 50.4% |
令和2年度(令和3年3月実施) | 44.1% |
令和3年度上期(令和3年5月実施) | 49.9% |
令和3年度上期(令和3年6月実施) | 39.3% |
令和3年度下期(令和3年10月実施) | 46% |
令和3年度下期(令和3年11月実施) | 38.8% |
令和4年度上期(令和4年4月実施) | 45.1% |
令和4年度上期(令和4年5月実施) | 38.3% |
令和4年度下期(令和4年10月実施) | 39.0% |
令和4年度下期(令和4年11月実施) | 34.8% |
<2023年4月以降の合格率>
年度 | 合格率 |
---|---|
2023年4月 | 56.4% |
2023年5月 | 54.7% |
基本情報技術者試験の合格点は6割
基本情報技術者試験には、科目A試験と科目B試験がありますが、それぞれの試験は1,000点満点で行われます。合格点は600点です。
科目A試験は60問になります。テクノロジ系の出題数が多いため、この分野でいかに得点できるかが合格の鍵です。
科目B試験は、「アルゴリズムとプログラミング」が16問、「情報セキュリティ」は4問の出題となります。
以前の試験と比較して対策すべき範囲が明確であるため、上記の箇所を重点的に対策するようにしましょう。
勉強時間は200時間が目安
基本情報技術者試験の合格に必要な勉強時間は、IT初学者の場合で、約200時間と言われています。
200時間というと、毎日3時間勉強したとしても、2ヶ月以上かかる計算です。継続的な勉強が必要となります。
IT初心者ではなく、情報処理系の知識をある程度持っている受験者なら、50時間程度の勉強でも合格は可能です。
1日3時間を3週間程度続ければ、50時間はクリアできます。事前知識次第では、短期集中型の勉強でも。合格が可能な試験です。
試験範囲の中では、特にストラテジ系とマネジメント系の知識が重要となります。それらは重点的に対策を行いましょう。
ITに関する知識や経験の有無で、必要な勉強時間は変わります。自分自身の実力を見極めた上で、勉強時間を見積もるようにしましょう。
基本情報技術者の勉強時間は以下の記事も参考にしてください。
基本情報技術者試験の合格者年齢層
以下は基本情報技術者試験の合格者について、平均年齢や最年少・最年長合格者を、試験ごとにまとめたものです。
開催年 | 平均年齢 | 最年少合格者 | 最年長合格者 |
---|---|---|---|
平成21年春季 | 26.3歳 | 15歳 | 63歳 |
平成21年秋季 | 26.0歳 | 14歳 | 75歳 |
平成22年春季 | 26.2歳 | 13歳 | 67歳 |
平成22年秋季 | 25.3歳 | 13歳 | 75歳 |
平成23年春季 | 25.2歳 | 14歳 | 61歳 |
平成23年秋季 | 25.3歳 | 14歳 | 66歳 |
平成24年春季 | 25.0歳 | 13歳 | 65歳 |
平成24年秋季 | 25.3歳 | 10歳 | 65歳 |
平成25年春季 | 25.4歳 | 13歳 | 65歳 |
平成25年秋季 | 24.6歳 | 13歳 | 64歳 |
平成26年春季 | 25.8歳 | 14歳 | 65歳 |
平成26年秋季 | 24.5歳 | 14歳 | 61歳 |
平成27年春季 | 25.5歳 | 13歳 | 66歳 |
平成27年秋季 | 24.9歳 | 12歳 | 66歳 |
平成28年春季 | 25.3歳 | 14歳 | 67歳 |
平成28年秋季 | 24.6歳 | 14歳 | 66歳 |
平成29年春季 | 25.1歳 | 13歳 | 64歳 |
平成29年秋季 | 24.7歳 | 14歳 | 64歳 |
平成30年春季 | 25.0歳 | 14歳 | 70歳 |
平成30年秋季 | 24.8歳 | 13歳 | 69歳 |
平成31年春季 | 25.2歳 | 9歳 | 75歳 |
令和元年秋季 | 24.8歳 | 14歳 | 75歳 |
令和2年秋季 | 24.4歳 | - | - |
令和3年春季 | 25.2歳 | 12歳 | 74歳 |
令和5年4月 | 25.1歳 | 8歳 | 87歳 |
令和5年5月 | 25.7歳 | - | - |
出典:IPA 基本情報技術者試験 統計情報
基本情報技術者試験の合格者の平均年齢は、例年25歳前後となっています。これは他の資格試験と比べても若い水準です。
この試験は就職の際や入社直後に受験するケースが多いため、平均年齢が若くなっています。
最年少合格者は概ね10代前半となっており、平成31年春季に関しては9歳です。今後はプログラミング教育の推進によって、合格者の年齢もさらに若くなっていくことが予想されます。
基本情報技術者試験の難易度が高い理由
基本情報技術者試験は合格率からも難易度は高いと言われることが多いです。
実際どのような理由で難しくなっているのかを見ていきましょう。
分量が多く勉強時間が必要
テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系と出題範囲が広く、IT現場を経験している方でも初見となる範囲もある試験です。
そのため、どうしても暗記が中心になりその分量も多くなりがちです。
実施に勉強時間としては初学者で200時間程度、IT現場の経験者でも50時間以上を確保する必要があると言われおり、特に仕事をしている社会人の方にとっては簡単ではないでしょう。
IT初心者には難しい内容
IT初心者には難しい内容が含まれているのも合格率を下げている要因の一つです。
特に「アルゴリズムとプログラミング」の分野は普段からシステムを開発・構築している人以外には馴染みのない分野で、初学者が短期間の試験勉強で習得することは容易ではありません。
もちろん、実際にIT業界でシステムやセキュリティに関わっていくには必要となる知識であるため割けては通れません。
そのため、特に初学者の方は十分な時間を取って本質的に理解する勉強をすることが求められます。
基本的な内容でモチベーションの維持が難しい
分量が多く、初学者には難しい内容である一方で、IT業界の経験者の方からすると基本的な内容でイメージがつきにくいという点もネックとなっています。
それは、基本情報技術者試験は、ITの初歩の知識が身についているかの試験であるため現場の感覚との乖離が生まれてしまっている部分もあるという点が原因です。
具体的には、以下のような感覚になる方が見られます。
- 問題文を読んでもどんなシチュエーションなのかがわからない
- 学んだ知識がどう現場で活きるのかがわからない
このような感覚になると、資格取得のモチベーションが湧きづらいのも納得できます。
この場合は資格試験を一つのゲームとして捉えてしまい、現場とは一度切り離して考えてしまうのも一つの手かもしれません。
情報処理技術者試験内でのレベルを比較
ここからは他の情報処理技術者試験と比較しながら、基本情報技術者試験の難易度を考察します。
情報処理技術者試験の種類
情報処理技術者試験は、経済産業省が一定水準以上の「知識・技能」を持つ情報処理技術者を認定する国家資格です。
情報処理技術者試験には、「ITを利活用する者」向けの試験と「情報処理技術者」向けの試験に大別されます。
試験の種類は以下の通りです。なお、【】内は対象者を示します。
【ITを利活用する者】
- 情報セキュリティマネジメント試験
- ITパスポート試験
※前者は「ITの安全な地活用を推進する者」、後者は「全ての社会人」に向けた試験です。
【情報処理技術者】
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- 高度試験(9種類)
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格ですが、高度試験はその上に位置します。高度試験の種類は以下の通りです。
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- データベーススペシャリスト試験
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験
- ITサービスマネージャ試験
- システム監査技術者試験
- 情報処理安全確保支援士試験
なお、情報処理技術者試験に受験資格はありません。どのレベルの試験においても、あらゆる人が受験できます。
ITパスポートのレベル
ITパスポート試験、通称Iパスは、ITを利用・活用する全ての社会人・学生を対象とした資格です。ITの利用及び活用のために必要なIT関連知識の証明を目的としています。
ITパスポート試験の合格率は50%程度です。これは従来の基本情報技術者試験の20〜30%という数字に比べると、かなり高い数字だと言えます。
現在は新試験制度移行に伴い同程度の合格率を記録していますが、問題の難易度や受験者のレベルを考えると、基本情報技術者の方が難易度は高いと言えるでしょう。
IPA(情報処理推進機構)のレベル区分においても、基本情報技術者試験の方が難易度が高いことが分かります。ITパスポートはレベル1なのに対し、基本情報技術者試験はレベル2です。
ITパスポートの難易度については下記の記事をご覧ください。
情報セキュリティマネジメントのレベル
情報セキュリティマネジメント試験は、2016年に開始された、比較的新しい国家資格です。インターネットの急速な普及に並行して、増加・進化しているサイバー攻撃に対抗すべく、セキュリティ人材の育成を目的に設立されました。
情報セキュリティマネジメント試験も、レベル2に分類されます。そのため、レベル区分においては、基本情報技術者試験と同等です。
しかし合格率を見ると、基本情報技術者試験の方が、合格難易度は高いと言えます。情報セキュリティマネジメント試験の合格率は50%前後ですが、基本情報技術者試験の合格率は40~50%でした。
情報セキュリティマネジメントの難易度については下記の記事をご覧ください。
応用情報技術者のレベル
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格であると言えます。ワンランク上を目指すエンジニアに向けた試験です。
応用情報技術者試験の合格率は20%前後を推移しており、合格率の観点では、基本情報技術者試験の難易度と比較すると高いと言えます。
また、受験者のレベルを考えると難易度の差は明らかです。基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門のため、新人が多く受験します。
一方で、応用情報技術者試験では、ある程度経験を積んだエンジニアがこぞって受験する試験です。競う相手を考えると、応用情報技術者試験の方が、難易度は高いと言えるでしょう。
もちろん試験内容は、応用情報技術者試験の方が難しくなります。
やはり上位資格である、応用技術者試験の方が、様々な観点から、基本情報技術者試験よりも難易度が高いと言えるでしょう。
応用情報技術者の難易度については下記の記事をご覧ください。
基本情報技術者を取るメリット
基本情報技術者試験は、人気の高い国家資格の一つです。その人気の理由は、取得のメリットが多いということになります。
IT技術者に必要な基礎知識を習得できる
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門的存在です。IT企業に入社すれば、必須となる知識を体系的に学ぶことができます。
この資格を取得しておくことによって、意思疎通をはじめ、業務が円滑に進められるでしょう。これから新人エンジニアとなる者にとっては、心強い試験です。また、企業にとっては、新人教育にもってこいの試験だと言えます。
また、基本情報技術者試験では、マネジメントや経営に関する知識も習得可能です。そのため、ITエンジニア界隈だけでなく、他部署の人とのコミュニケーションにも良い影響はあるでしょう。
就職・転職に活かしやすい
IT企業でエンジニア職を目指すなら、基本情報技術者試験の合格は有利に働くでしょう。
取得していることで、ITに関する基本的な知識や技術を持っていることの証明になります。
企業によっては、入社後に受験を義務付けているところもあり、すでに取得していれば周りと差別化を図ることも可能です。
また、一般企業からIT企業の転職を考える際にも、基本情報技術者試験の資格は強い見方になるでしょう。
前職でIT経験が浅いことも、基本情報技術者試験に合格していれば、大きなビハインドにはなりません。即戦力に近い形で採用され、前職の経験を活かして活躍できることもあるでしょう。
基本情報技術者の就職事情は以下の記事をチェックしてください。
企業からの信頼を得られる
基本情報技術者試験は、IT関連の国家資格として信頼度の高い試験です。そのため、取得するだけで、自身の評価は高まります。
また、企業によっては資格手当が出る場合もあるでしょう。一時金として貰える企業もあれば、給料に上乗せして評価される企業もあります。
具体的には、一時金で5,000円程度が受け取れる場合があるそうです。額としてはそれほど多くはないかもしれませんが、国家資格を取得したことで得られる企業からの信頼は、額面以上に大きなものでしょう。
基本情報技術者は独学で合格できる?
基本情報技術者試験は、独学で合格が可能な試験です。実際に独学で合格した人も多数存在します。
一方、決して簡単に合格できる試験ではないので、確実に一発合格を目指すのであれば予備校や通信講座の利用がおすすめとなります。
おすすめ勉強法を実践しよう!
独学で合格を目指す場合、勉強法が重要です。どんな仕方で勉強するかによって、知識の習得具合は大きく変わります。
一度効率の悪い勉強法が定着してしまうと、なかなか改善は難しいでしょう。そのため、これから紹介する勉強法を参考に、初めから正しい方法で勉強に臨むようにしましょう。
まずはスケジュールを立てる
合格には、継続的な勉強が何よりも大切です。そのために、まずは学習スケジュールを立てましょう。合格までの道筋をはっきりさせておくことで、勉強の継続が容易になります。
特に独学の場合は、勉強のリズムを崩さないためにも、スケジュールが有効です。
試験範囲を把握した上で、自分に必要な勉強時間を設定しましょう。試験日から逆算して、予定を立てることも重要です。
スケジュールを立てる上でのポイントは、適度な時間的ゆとりを設けることになります。過密日程では疲れてしまう一方で、あまりにゆったりさせ過ぎてもモチベーションの維持が難しくなるでしょう。
また、全ての範囲を満遍なく対策するのではなく、頻出範囲を重点的に特訓するような勉強内容を、スケジュールに盛り込むべきです。
インプットとアウトプットのバランスを大切に
独学における勉強法の基本は、インプットとアウトプットです。基本情報技術者試験においても、この方法で合格できます。
インプットとアウトプットの勉強時間の比率は、7:3が一般的ですが、IT初学者の場合はインプットにさらなる時間を使っても良いでしょう。
ちなみにインプットとは、テキストを読み込んで基本知識を蓄えることです。これに対しアウトプットは、問題集や過去問で演習を行うことになります。
インプットを行う際は、基本用語の理解を中心に、試験範囲の全体像を大まかに捉えましょう。
アウトプットは、問題演習を通して、頻出問題や出題傾向を把握することが重要です。分からない問題はテキストに戻って復習し、弱点を確実に克服していきましょう。
インプットからアウトプット、そして再びインプット(復習)というサイクルがおすすめです。この方法を用いることによって、知識が頭に定着しやすくなります。
過去問の活用が合格へのカギ
基本情報技術者試験は、様々な方法で入手可能です。オンライン上では、IPA(情報処理推進機構)のホームページで公開されています。また、過去問の中からランダムに問題が出題されるサイトもあるようです。
過去問題集の書籍も販売されているため、そちらを使うのも良いでしょう。
過去問を解くことで、頻出問題や出題傾向が把握できます。それによって試験の要点を掴みやすくなるため、積極的な活用がおすすめです。
過去問演習は、自らの弱点を洗い出す良い機会にもなります。
特に科目A試験では、過去問の類似問題が多数出題されるため、徹底的に対策を行いましょう。
基本情報技術者試験対策におすすめのテキスト
基本情報技術者試験の独学を行う際には、わかりやすいテキストで勉強を行うことが重要です。
勉強の進み具合が格段に変わってきます。
今回紹介するテキストは、「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」です。
この本の最大の特徴として、解説がイラストベースで進められていることから、内容の理解が深まるということです。
書く内容の詳しい仕組みも理解でき、演習もしやすいので、試験対策はこれ1冊で完璧といえるでしょう。
勉強には通信講座もおすすめ
基本情報技術者試験には数多くの通信講座も存在します。
独学ではわかりにくい内容をわかりやすく解説してくれたり、学習の進度を明確に示してくれるなど受講することで計り知れない学習メリットを享受することができます。
今回おすすめする通信講座は、スタディングの基本情報技術者講座です。
この講座の大きな特徴として、業界の平均価格を大きく下回る価格設定とスマホでの学習システムです。
特に学習システムに関しては、わかりやすい講義から充実の解説がついている演習までスマホの上ですべて行うことができます。
忙しい中受験する人も多いので、そんな人には特におすすめの講座といえるでしょう。
基本情報技術者試験の難易度まとめ
基本情報技術者試験の難易度まとめ
- 難易度は高いが新人エンジニア向けの試験
- 科目A・B試験で、6割得点すれば合格
- ITの初心者なら200時間、事前知識のある者なら50時間の勉強が目安
基本情報技術者試験の難易度について、詳しく解説しました。
基本情報技術者試験の合格率は新制度移行以降40~50%程度で、今後その合格率は弾力的に変化していくものと予想されます。
しかし、あくまで新人エンジニア向けの試験であり、応用情報技術者試験や高度試験と比べたら、まだまだ易しい試験です。「難しすぎ」ではありません。
ぜひしっかり準備をした上で試験に臨んでみてください!