司法書士は簡単に取得できるって本当?試験難易度の実態を調査!

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「司法書士なんて簡単に合格できるって聞いたけど、本当なの?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

近年ではインターネットを使って様々な人が情報を発信することができるようになったために、「司法書士なんて楽勝だ」といった意見も散見されるようになりました。

実際、このような意見はどれくらい的を射ているのでしょうか。また、こうした意見が述べられる理由はなんなのでしょうか。

ここでは司法書士の難易度について、他の資格とも比較しながらその実態を解説します

司法書士の難易度をざっくり説明すると

  • 司法書士は非常に難易度が高く、簡単と言うには程遠い資格である
  • 他の資格試験と比べても飛び抜けた難易度を持つ
  • 司法試験からの転向組も多いが、そういった方々でも合格するのは簡単ではない
  • ステップアップするなら行政書士試験が試金石となる

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司法書士試験は簡単には合格できない

説明画像

結論から言うと、司法書士試験は簡単に合格できるといえるものではありません

例年の合格率は3〜5%と決して高いと言い難いうえ、試験範囲も11科目と幅広く合格までに一般的に2,000〜3,000時間の勉強が必要と言われています。

それでも簡単と思われる背景としては、司法書士は弁護士や税理士等と比べるとマイナーな資格というイメージがあります

法律問題に巻き込まれたり、確定申告をすることはそれなりに経験しますので、弁護士や税理士を頼るということはよくある話です。こうした時に、司法書士の名前が出てくることは滅多にないでしょう。

そのため、マイナーなイメージから、試験も簡単と勘違いされている傾向があります。

それでは司法書士試験の難易度について具体的にみていきましょう。

合格までには3年以上かかるのが普通

一般に司法書士試験に合格するための学習時間は、独学なら3,000時間以上、予備校や通信講座利用者なら「講義時間を除いて」2,000時間以上は必要です。(講義は300~500時間)

さらに試験は年に一回しか行われません。

つまり司法書士試験とは、何千時間と受験勉強をしてきて、年に一度のチャンスをものにできるかどうかという、極めて過酷な競争試験なのです。

それを如実に表すのが、合格率の圧倒的低さです。

以下は、司法書士試験の過去10年分の合格率をグラフとして示しています。

ここから、合格率は3~5%の間を推移しているといえ、極めて低い合格率であるといえるでしょう。

実際合格までに何年もかかってしまう人も多く、合格者の平均受験回数は5回前後で、少数ですが合格までに10回以上試験を受けたという人もいるほどです

受験者は減っても上位層はほとんど変わらず

司法書士の受験者数は、長らく減少傾向にあります。

その傾向は以下の出願者数の年次推移からも顕著に見て取ることができます。

最盛期には30,000人ほどいた受験生も、現在では半減に近い数に減ってしまいました。

そのため、ライバルが減って合格しやすくなった方と思われるでしょうが、実は合格率はほとんど変化していません。

さらに、全体の受験者数は減っても上位層は依然としてほぼ変わっていないのが現状なのです

合格者の数だけ新規参入の受験生が入ってくるため、受験者の平均レベルはほぼ変わらないのですが、「合格できるレベルの受験生」の数も変わらず、上位層では依然として熾烈な得点争いが繰り広げられています

法学部出身者でも難易度が低いとは言えない

司法書士試験の合格者のうち半分は法学部出身か法学部に在学中の方です。

しかし合格者のもう半数は法学部以外の方々というのもまた事実です。法学部出身の受験者数が多いことを加味すれば、司法書士試験の合格と出身学部の相関は小さいと言えます。

法学部出身者でも合格に苦労するのは、司法書士試験では法学部ではこれまで学習してこなかったような手続法(不動産登記法など)の学習範囲も非常に多いからです。

そのため法学部は法律の勉強に慣れているという側面では有利ですが、司法書士試験に必要な知識のベースは法学部以外の人と大差はないといっていいでしょう。

したがって法学部であれば簡単に合格できるという考えは持たない方が賢明です。

司法書士の難易度について詳しく知りたい方はこちらも合せてご覧ください。

司法書士よりも簡単な資格がほとんど

難易度比較画像

司法書士は他の国家資格と比べてもかなり難易度が高い資格です。

ここでは他の資格と比ベた司法書士の難易度の立ち位置を確認していきましょう。

司法書士と行政書士の難易度差

結論からいえば、司法書士と行政書士では難易度に雲泥の差があるといっていいでしょう。

その難易度差は合格率の差が顕著に示しています。

他にも合格点の観点からもその難易度の高さを伺い知ることができます。

行政書士試験は300点満点です。法令科目と一般知識等で、それぞれ足切りの制度が用意されていますが、十分に対策をすればそれに該当することはまずありません。

そして合格点は180点です。極端な話ですが行政書士は4割も誤答しても合格できる試験なのです。絶対評価なので、180点取れば合格者の数は制限されません。

対して司法書士試験の試験科目は11科目で、280点満点の試験です。司法書士試験の合格基準点は例年220点前後となっています。このように司法書士試験では8割近い正答率を求められることが分かります。

さらに司法書士試験が難しいのは、成績上位から3%前後だけが合格できる相対評価の試験であることです。そのため、たとえ8割の点数を取得できても周りがさらに高得点を出せば不合格になってしまいます。

こうした試験の性質からも難易度の違いが分かりますが、他にも同じ科目でも求められる知識の水準が極めて高く、記述式試験もあるなど、行政書士とは比較にならないほど司法書士の方が難しいです

行政書士の難易度については以下の記事もチェック!

司法書士と社労士の難易度差

司法書士と社労士についても、司法書士の方が難しいといえます。

各試験の合格率の推移は以下の通りとなります。

難易度差を示す他の指標として合格までに必要な勉強時間が挙げられますが、社労士が1,000時間ほどと言われている中、司法書士は3,000時間以上となっています

ただし勉強する内容が異なるほか、社労士試験には司法書士試験と違って受験資格があるので、人によっては社労士の方が取得に苦労することもあります。

ちなみに、これらの資格は両方取得してダブルライセンスにすると、業務面でも収入面でもかなり相性がいいです。

例えば、年金の相談に来た高齢のクライアントに万一不幸があったときなどは、そのままクライアントの相続登記などを任せてもらうこともできるからです。

社労士の難易度については以下の記事もチェック!

司法試験との比較が勘違いの引き金

司法書士が簡単と勘違いされる主な要因の一つとして、司法試験に失敗した人が司法書士試験に合格するケースが散見されることが挙げられます。

このように司法書士合格を掴んだ方が、「司法試験と比べたら簡単だった」と情報発信する場合があるのです。

しかし、司法試験失敗から司法書士試験に鞍替えをしても、思った以上の人が司法書士にも合格できていないというのが実際のところです。

また、そもそも司法試験は気が遠くなるほど難しく、司法試験と比べたら日本で行われるあらゆる試験が簡単だと言えてしまうでしょう。

そのため「司法試験と比べたら簡単」という考え方そのものが、試験難易度を測る上ではほとんど無意味だと言えます

司法試験の難易度については以下の記事もチェック!

司法書士の仕事は簡単か

司法書士の仕事の簡単さ

司法書士の本来の中心業務は、不動産登記や商業登記などの登記手続関連の仕事とされています。

また、裁判書提出書面の作成も司法書士業務とされています。

こうした書類作成業務が中心となるので、一見すると誰にでもできる仕事に思えてしまい、司法書士は嘲笑の意味を含めて「代書屋」とも呼ばれることがあります。

しかし超難関試験に合格する必要がある司法書士の業務が、誰にでもできる簡単なものであることなんて、本当にありえるでしょうか。

専門知識が無ければ実質不可能

司法書士の本来業務である登記は、簡単なものなら一般の方でもネットで情報をかき集めることで自分で行えるようになってきました。

しかし物理的には可能でも、知識のない方がこれを行うのは膨大な労力を要します

また、登記手続きの不備が見つかると思わぬ損害が発生することがあります。

結局情報が集められてもそれを適切に使いこなすためには専門知識が必要であるので、「誰でもできる」という意見は実態に即しているとは言えないでしょう。

試験合格者であれば仕事を覚えやすい

司法書士試験は実務家登用試験と言われており、試験で学ぶ内容が実務に直結しています

そのため試験を突破した人であれば、半年ほどの実務経験で大体のことはできるようになる人が多いです。

さらに言えば、ある程度の社会人経験のある方であれば、他の事務所で修行を行わなくても、司法書士会の研修などで知識を得て、いきなり独立することも不可能ではありません。

知識のブラッシュアップは常に必要

司法書士は試験に通ったところからがスタートラインです。

法令の改正は頻繁に行われ、それに基づく法務省の通達なども、特殊なものを除いては頭に入れておかなくてはなりません。

また、最近はAIが人の仕事を奪うという話も出てきていますが、確かに定型的な業務はAIが処理するようになる時代が来るでしょう。

しかし相続問題などの家族の心情が大切にされる場合には、やはり人間である司法書士でないと心に寄り添った事件の解決は不可能です。

そのためには、新しくできた制度も昔からある制度も、十分に駆使して実務処理をできるだけの勉強を常に続けていく必要があります。

苦労して司法書士を目指す価値はあるのか

書籍棚

司法書士資格を取得するメリットとして、就職先に困らないという点がまず挙げられます。

司法書士有資格者であれば、司法書士事務所・司法書士法人での就職先は無数にあるのが現状です

また、独立開業がしやすいというのも司法書士という資格の特徴であり、最初はほんの少しの設備と必要十分の書籍があれば実務を始めることができます。

さらに、司法書士の平均年収は877万円と、一般のサラリーマンと比べてもかなり高水準です。年収をあげたいからという理由だけでも、目指すモチベーションとしては十分でしょう。

一方で、近年では電子申請の普及やAIなどの技術革新もあるということで、司法書士の仕事はなくなるのではないかと懸念されている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、近年では司法書士の業務も多様化してきており、既存の仕事が減るスピードよりも新しい仕事の増え方の方が早いというのが実情です。

そのため司法書士の将来性について憂う必要はありません。努力して身に付けた高度な専門知識は、時代が変わろうと決して無駄になることはないでしょう。

司法書士の試験概要

簡単ではないと分かった司法書士ですが、実際の試験はどういった内容なのでしょうか。

筆記試験は全部で3つ

司法書士の試験には筆記試験と口述試験の2つがあり、そのうちの筆記試験は7月に行われます。

筆記試験は午前の部と午後の部に別れ、合計3つの試験が実施されます。

試験 問題数 配点
午前の部(多肢択一式マークシート) 35問 105点満点(1問3点)
午後の部(多肢択一式マークシート) 35問 105点満点(1問3点)
午後の部(記述式試験) - -

こちらは11科目から出題され、覚える量も多く合格のハードルが高くなっています。

後で解説する口述試験が簡単と言われることも相まって、筆記試験が司法書士合格の山場と考えてよいでしょう

口述試験は簡単

司法書士の口述試験は筆記試験合格者にのみ、10月に行われます。

こちらは面接形式で口頭の質問に口頭で解答するという試験で、その場で適切な解答をすることができるかを見られます。

こう聞くと難しそうにも感じますが、実質的な試験範囲が不動産登記法、商業登記法、司法書士法の3つに限られており、筆記に合格した実力者が集まっているため不合格になる人は限りなく少ないと言われています。

この意味では比較的簡単とも言えるので、決して油断してはいけませんがリラックスして臨むとよいでしょう。

司法書士試験の内容についてより詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。

司法書士に合格するなら通信講座がおすすめ

笑顔で笑う女性

ここまでの内容を読んで、司法書士が想像以上に難しい試験であることはよく理解いただけたでしょう。

ただ、取得に際してのメリットも多く何とか資格を取得したいと考えている人も多いのではないでしょうか?

そこで、取得のための手段として資格Timesでは通信講座の活用をおすすめします。

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司法書士は簡単かどうかまとめ

司法書士試験は簡単なのか

  • 司法書士が簡単という意見は間違いである
  • 司法書士試験は他の国家資格と比べても別格に難しい
  • 難しい試験だからこそ取得後のメリットが大きい

司法書士は簡単なのかどうかについて解説しました!

資格は○○検定などと何千何百とあるのでしょうが、人生を変える選択肢を与えてくれる資格はそう多くはありません。

その点で言えば、司法書士試験はまさに人生を変える選択肢を与えてくれる数少ない資格です。

一度取得してしまえば生涯有効な魅力的な国家資格です。取得までには数多くの苦労がありますが、司法書士への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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